いまさら聞けないビットコインの仕組みや将来性とは?
最近、新聞やニュース、SNSなどで何かと話題になっているビットコイン。実は、ビックカメラや百貨店のマルイなど、ビットコインを通貨として利用できる店舗が増えてきています。
このようにビットコインが国内で普及してきている一方、
「ビットコインとは何?」
「ビットコインの仕組みはどうなっているの?」
とお思いではないでしょうか?最先端の技術を取り入れているビットコインは、現在の金融システムを大きく変える可能性があるのですが、その仕組みについて理解している人は少ないです。
1年前に初めてビットコインに出会い、その可能性に魅了された管理人が、いまさら聞けないビットコインとは何か、またその将来性などについてわかりやすく解説します!
目次
ビットコインとは?わかりやすく説明します!
ビットコインとは、今注目されている仮想通貨の一つです。
また。仮想通貨とは、インターネット上に存在する電子上の通貨のことです。円やドルには、硬貨や札がありますよね。でも、仮想通貨には実物が存在しません。
ビットコインは、1,000種類あると言われている仮想通貨の中の王者に君臨しており、仮想通貨全体の時価総額の半分以上を占めているのです!
そんなビットコインの特徴は、下のような2点あります。
・中央銀行のような発行体や管理者がいない
・ブロックチェーンという技術を使っている
円やドルなどのような法定通貨は、中央銀行が通貨を発行し、管理を行っていますよね。
一方ビットコインには管理者が存在せず、すべて自動で管理されています。つまり、ビットコインには「中央銀行のような発行体や管理者がいない」のです。
もう1つの特徴として、ビットコインをはじめとする多くの仮想通貨には「ブロックチェーン」という技術が使われています。
次ではそんな「ブロックチェーン」が具体的にどのような仕組みなのかについて一緒に詳しく見ていきましょう!
仮想通貨の仕組みであるブロックチェーンとは
先ほども触れましたように、ブロックチェーンはビットコインをはじめ多くの仮想通貨に使用されている重要な技術のことです。この技術は「サトシ ナカモト」によって考案されたもので、2009年に論文として発表されました。
ブロックチェーンはビットコインの中心技術で、この考えがなければビットコインは生まれていません。現在、様々な業界から注目されている技術です。
そんなブロックチェーンは「分散台帳管理技術」と呼ばれており、ビットコインなど仮想通貨の取引データを分散して保存、監視するシステムのことを言います。
一般的な金融システムは、金融機関が所有する巨大なコンピューターシステムで一元管理されていますよね。そのことから、「中央集権型システム」と言われています。
一方ブロックチェーンを用いたビットコインのシステムは取引データの管理者が存在せず、取引データはネット上に保存されます。
また、ネット上に保存された取引データは、今までの取引履歴や記録を誰でも確認することができるという特徴があります。ちなみにブロックチェーンという言葉の由来は取引の保存形式からきています。
ブロックチェーンのシステムでは、一定のデータ容量を持つ「ブロック」にデータが保存されます。そのブロックが「チェーン」のように連鎖してつながって保存されています。
このように「ブロック」に保存された取引データが「チェーン」状に連続していることから「ブロックチェーン」と呼ばれているのです。
採掘?マイニングって?
ブロックチェーンを基本的な仕組みとしているビットコインは、取引記録を台帳に記録するための処理に莫大な計算が必要になります。
その計算をコンピューターを用いて手伝うことで報酬としてビットコインをもらうことができ、このことを「マイニング(採掘)」と言います。
「マイニング」という言葉はあまり聞きなれない方もいるかと思いますが、まだ世に出ていないビットコインを手に入れるため計算する様子が金を採掘しに鉱山へいく様子とイメージが似ていることから、採掘を意味する「マイニング」と呼ばれるようになったと言います。
ではそんなビットコインは、どのような歴史をたどってきたのでしょうか?ビットコインの価格の推移を簡単に見ていきましょう!
過去から現在までの価格の推移
ビットコインが誕生したのは2009年1月で、ビットコインと法定通貨の交換が初めて行われたのが2009年10月です。この際の交換レートは1BTC約0.07円でした。
その後年々価値を上げていき、2011年6月12日に1BTCあたり31ドル(約3,410円)という当時の最高値をつけました。紆余曲折ありながらさらに値を上げ続け、2013年12月に1,000ドル(約11,000円)を超えています。
しかし、2014年2月24日、当時世界最大の取引総額を誇っていたビットコイン取引所であるMt.Goxがハッキングを受け、ビットコインが盗難されたことにより、価格が急落しました。この事件は、記憶に新しいと思います。
ただその後、500ドル(約55,000円)前後を推移しながらも2017年に入り急騰。2013年以来の史上最高値を更新したのです。
このようにビットコインは紆余曲折を経て、現在のように広く多くの人々に知れ渡るようになっています。
では、今後ビットコインはどのようになっていくのでしょうか?現在考えられる将来性と問題点についても見ていこうと思います。
将来性と問題点
ビットコインは、世界的に注目されているように大きな将来性があります。世界の基軸通貨であるドルを押しのけて、世界の中心通貨となるほどの潜在能力を持っています。
具体的にビットコインが使用される世界とは、どのような世界になるのでしょうか?
一方、問題点はないのでしょうか?そんな疑問に答えるべく将来性と問題点についてそれぞれ見ていきます!
将来性
大きな可能性があるビットコインですが、どのような将来性があるのでしょうか?
それは、大きく分けて2つあります。
・投資商品として
・円やドルに変わる通貨として
現在、ビットコインを所持している人はほとんどが投資商品としてビットコインを所持しています。先ほどの価格推移をみてもわかりますように、投資商品として非常に魅力的であることは間違いないのです。
海外の著名な人々もビットコインの価格がさらに上がる可能性があると発言しており、既に通貨として利用できる店舗が増えるなど、実際に利用されるような素地は整ってきています。
また、オフラインの環境でビットコイン取引ができるようになる技術が開発されているなど、インターネットが繋がっていない後発国で、一足飛びにビットコインが普及する可能性があります。
ただ現在大きく注目されているビットコインですが、問題点が全くないわけではありません。現在、考えられる懸念として3つ大きなものがありますので、一緒に見ていきましょう!
問題点
現在、ビットコインの普及を妨げる要因とは何か、3点に分けてご説明します。
・スケーラビリティ
・マイニングの一極集中化
・コミュニティの合意形成
1つずつ見ていきましょう!
スケーラビリティ
「スケーラビリティ」の問題とは、上で説明したように「ブロック」のデータ容量が現状の取引量に耐えられなくなっていることを言います。それによって、「ビットコイン詰まり」という現象が発生し、ビットコインの送金に時間が長くかかってしまっているのです。
「ビットコイン詰まり」の対策として、先日8月8日に行われたsegwitと呼ばれるシステムの改善が行われました。ただ、今後さらにビットコイン取引が増加すると、スケーラビリティ問題は大きくなることが予想されます。
マイニングの一極集中化
ビットコインのマイニングにおいて、個人でマイニングを行っていてもマイニングに成功する確率が限りなくゼロに近くなっています。なので、グループを作り、集団でマイニングを行うというプールマイニングが一般的になっています。
ちなみに一つのグループが51%以上のマイニングを占めると、51%攻撃という問題を発生させることができます。
51%攻撃で、発生させられることは以下の2点だと言われています。
・取引の停止
・2重支払い
現状、最大のマイニンググループの独占率は20%であるため51%攻撃は発生していません。しかし、今後市場を独占したグループが個人の利益のために51%攻撃を利用する可能性も否定できません。
コミュニティの合意形成
ビットコインには管理者や発行主体はいないものの、様々なステークホルダー(ビットコイン保有者)がいます。
主なステークホルダーとは、ビットコインの改良を中心で行っている開発チーム、マイニングをしているマイナー、ビットコインを扱う取引所などのことを言います。
ビットコインの方向性を決める際に、これらのステークホルダーの意見が分かれたときに、問題が発生する可能性があります。
例えば、8月のハードフォークの問題がその典型的な例です。この例は、開発者とマイナーの対立によって問題が発生しました。それにより、ビットコインが分裂する可能性があり、現在もまだハードフォークの問題は解決していないとされています。
まとめ
ここまで、ビットコインの説明として、
・管理者がいないこと
・ブロックチェーンという最新技術が使われていること
・マイニングをすることでビットコインが得られること
・価格が上昇が著しいこと
・ビットコインの将来性と問題点
などをご紹介してきました。
ビットコインを中心とした仮想通貨は、投資対象や実用的な通貨として今後益々注目されていくでしょう。
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